
幹細胞培養上清液とは?
幹細胞を培養した際に生じる分泌液です。
幹細胞培養上清液とは、「幹細胞」を維持するための「培養液=培地」を用いて「培養」した後の「上清液(うわずみ液)」(=幹細胞を培養した後の培養液)のことです。
現在の再生医療では、幹細胞とは主にヒトの臍帯、骨髄、歯髄、脂肪組織などに存在する細胞を指します。これらの幹細胞は、細胞加工施設で培養され、再生医療に活用されています。培養中の幹細胞は、増殖や代謝の過程で500種類以上のタンパク質(サイトカイン)やエクソソーム(情報伝達物質)を分泌します。このため、皮膚の再生や各種疾患の改善などに効果があるとされています。
当院の特徴
サイトカイン含有量を計測した安心な幹細胞培養上清液を提供します
クリニック一体型CPC(細胞培養室)で幹細胞上清液を製造しています。
2008年の開院以来、蓄積された細胞培養技術によって産生される幹細胞上清液は、成長因子やサイトカインの含有量が高い数値を示しています。再生医療においては、増殖率、活性率の高い細胞の培養技術が不可欠です。細胞が増殖する際に培養液に成長因子やサイトカインが染み出るため、その増殖力がサイトカインの含有量に影響します。当院は、再生医療の現場で使用する、培養技術によって抽出された幹細胞上清液をご提供します。

高品質な幹細胞培養上清液
高品質なサイトカイン含有量を実現しました
現在流通している医療用幹細胞上清液の中で取引されている商品と比較しても、当院の幹細胞培養上清液の主要サイトカイン含有量は高い数値を示しています。 また、美容用に使用される幹細胞上清液には、ほとんどサイトカインが含まれていない商品も多く見られます。当院では、主要サイトカインの含有量を培養ごとに計測することで、安定かつ、確実なサイトカインの提供を実現しています。

培養加工施設
当院の幹細胞培養上清液は、厳格に管理されたクリーンルームにて製造されています
当院製品はCPC(細胞培養加工施設)にて、厳格に管理された施設内で製品化しております。 クリーンルームやフィルタリングによって滅菌処理を実施しており、無血清培地にて培養しております。
サイトカインと成長因子
細胞の増殖や分化を促進するタンパク質で、様々な症状に効果があります。
サイトカイン、成長因子とは?
サイトカイン(cytokine) は、細胞から分泌される低分子のタンパク質で生理活性物質の総称。生理活性蛋白質とも呼ばれ、細胞間相互作用に関与し周囲の細胞に影響を与えます。サイトカインはこれまでに数百種類が発見され、今も発見が続いています。
中でも、特定の細胞に対する増殖促進や分化を促進する内因性のタンパク質の総称が成長因子です。
- β-NGF
- 神経伝達物質の合成促進作用、神経細胞の維持作用、細胞損傷時の修復作用、脳神経の機能回復を促し老化を防止する
- アルツハイマー病や痴呆症の予防・治療に有効
- VEGF
- VEGFが毛根へ栄養を運ぶことにより、発毛を促進する
- 肌にエネルギーを与え、肌つやを改善する
- 新しい細胞を生産することで、シワを防止、改善する
- HGF
- 肌細胞の細胞増殖促進、細胞運動促進
- 抗アポトーシス、形態形成誘導、血管新生など
- 組織の再生に関わる
- TGF-α
- コラーゲンとエラスチンの構造を強化することで肌の弾力性を増す
- 肌の成長を促進し、傷の治癒を促進する
- 新しい細胞を生産することで、シワを防止、改善する
- TGF-β
- 細胞の分化、誘発などの老化を防ぐ
- 肌のテクチャーを改善(若々しい肌を保つ)
- 傷跡を残さず修復する因子
- EGF
- 新しい皮膚細胞創生によるシワの予防と解消
- 傷口の回復
- 肌を滑らかにして若々しくする
- 健康な肌色にする
- PDGF
- 損傷を受けた皮膚細胞の再生を促進する
- コラーゲンの合成を促進し、シワを改善する
- 育毛を促進する
- IGF-1
- 新しい皮膚細胞創生によるシワの予防と解消
- 皮膚感覚を良くし、顔やボディの無駄な脂肪を燃焼させる
- 毛根を刺激し、髪の毛を強くする
幹細胞培養上清液とエクソソームの違い
「幹細胞培養上清液」と「エクソソーム」は、それぞれ異なる特徴を持っています。
幹細胞培養上清液とは
幹細胞培養上清液は、幹細胞を培養する過程で得られる液体のことで、さまざまな成分を含んでいます。この液体には、細胞が分泌する成長因子やサイトカインなどが豊富に含まれており、身体の修復や再生を助ける働きが期待されています。
エクソソームとは
エクソソームは、細胞が分泌する微小な粒子で、細胞間の情報伝達を担う役割を果たしています。この粒子には、タンパク質や脂質、RNAといったさまざまな物質が含まれており、細胞の働きを調整することで、身体の状態を整える可能性があります。
主な違い
幹細胞培養上清液は、成長因子となるサイトカイン成分を幅広く含む点が特徴で、全体的なサポートを目的としています。一方で、エクソソームは、特定の働きを持つ成分に焦点を当てたピンポイントのサポートが特徴です。
再生医療の研究や治療に必要な厚生労働省の認可
再生医療の認可の種類について
・第一種再生医療等 … ヒトに対して未実施など高リスクの再生医療(例:iPS細胞やES細胞などの治療)
・第二種再生医療等 … 現在実施中など中リスクの再生医療(例:幹細胞を使った治療)
・第三種再生医療等 … 上記に該当しないリスクが低いとされる再生医療(例:PRP療法)
日本では研究機関や大学、病院、クリニック、美容サロンなどが再生医療の研究および治療を行う際には、その内容に応じて厚生労働省が定めた「第一種再生医療等」~「第三種再生医療等」の認可※を得る必要があります。
※「再生医療等の安全性確保等に関する法律(通称:再生医療新法)」に、第一種~第三種の種別が定められています
主な取得済みの認可
認定再生医療等委員会および特定認定再生医療等委員会の設置承認
認定再生医療等委員会(第一種および第二種の審査を実施)
特定認定再生医療委員会(第三種の審査を実施)
※認定再生医療等委員会の設置 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000150542_00003.html
注意事項
治療を行うにあたって、患者様と医師、両者の合意があってはじめて治療は行われます。医師より治療の目的や安全性、リスク、そして効果についてしっかりとご説明します。現病歴や既往歴により、治療が難しい場合もございます。
治療を受けるに当たって
下記に該当する方は、施術が出来ません。
- 悪性腫瘍の既往のある方
- 出血傾向のある方
- 本再生医療の同意説明文書の内容をご理解いただけない方
- 妊娠している可能性がある方、妊娠を強く希望している女性、妊婦、授乳婦
- 20歳未満または80歳以上の方
予期される副作用・リスク
- 脂肪もしくは乳歯歯髄を培養した幹細胞上清液を点滴いたします。
- アレルギーや拒絶反応のリスクを考え、患者様にオーダーメイドで徐々に濃度を上げていく方法をとらせて頂きます。
このようなお悩みをお持ちの方に
- 肌の潤いやハリがほしい方
- 体をイキイキ若返らせたい方
- 疲れている方
- また以下のような様々な疾患をお持ちの方
糖尿病、慢性の肝疾患および腎疾患、脂質異常症、心臓病、慢性疼痛症候群、アレルギー、湿疹、多発神経障害、線維筋痛、リウマチ、高血圧、耳鳴り、黄斑変性、慢性疲労症候群、偏頭痛、めまい
幹細胞培養上清液の流れ
患者様へしっかりと事前の説明やカウンセリングを行います。
患者様を第一に考え、ご負担を最小限にとどめるべく治療にあたります。
患者様の希望やお悩みを伺い、最適な治療を提案します。
治療に関して、疑問・ご不安がございましたらご遠慮なくご相談ください。
約1時間かけて静脈内に幹細胞上清液を点滴いたします。
幹細胞培養上清液の料金
カウンセリング・投与・アフターフォロー
初診料 | 3,300円(税込) |
再診料 | 2,200円(税込) |
1回お試しコース(初回のみ) | 5ml |
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脂肪幹細胞上清点滴 | 66,000円(税込) |
歯髄幹細胞上清点滴 | 79,200円(税込) |
1回 | 10ml |
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脂肪幹細胞上清点滴 | 132,000円(税込) |
歯髄幹細胞上清点滴 | 165,000円(税込) |
3回 | 合計:22ml |
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脂肪幹細胞上清点滴 | 264,000円(税込) |
歯髄幹細胞上清点滴 | 330,000円(税込) |
6回 | 合計:52ml |
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脂肪幹細胞上清点滴 | 528,000円(税込) |
歯髄幹細胞上清点滴 | 660,000円(税込) |
処置にかかる時間 | 点滴:約60分 ※状況によって異なります。 |
通院の目安 | 患者様の状態に合わせて医師が適切な通院間隔をアドバイスいたします。 |
当日治療について | 患者様に安心して診察を受けていただけるよう、完全予約制をとっております。 当日の診察をご希望の場合は、お電話にてお問合せください。 |
痛み | 1回の点滴で完了する治療であるため、大きな痛みを感じるものではございません。 通常の点滴と同様で、針が進入する際のチクッとした痛みがある程度です。 また、治療後についても、いつも通り生活していただけます。 |
処置前後の注意点 | 点滴当日は飲酒、激しい運動、長時間の入浴はお控えください。 |
麻酔について | 使用しません。 |
国内承認薬の有無 | 再生医療で薬剤ではないため承認薬はなし。 |
入手経路 | 当院CPCで培養したものを使用しています。 |
副作用/リスク | 針を刺した箇所の発赤、内出血、アレルギー、感染など。 |