目次
歯槽骨再生治療
再生医療の力で、歯槽骨を再生し噛む力を取り戻す。
歯は歯槽骨という骨で支えられています。その歯槽骨は歯周病や噛み合わせなどにより溶けて減ってしまい、インプラント治療などができなくなってしまいます。0〜1mmしか骨がなくインプラントができなかった人も、10mm以上の骨を再生させ、6ヶ月後には歯が入り、噛む事ができるようになる治療方法です。
注意事項
治療を行うにあたって、患者様と医師、両者の合意があってはじめて治療は行われます。医師より治療の目的や安全性、リスク、そして効果についてしっかりとご説明します。現病歴や既往歴により、治療が難しい場合もございます。
治療を受けるに当たって
下記に該当する方は、医師にご相談ください。
- 感染症検査(B型肝炎、C型肝炎、HIVなど)で陽性の方
- 悪性腫瘍の既往のある方
- 出血傾向のある方
- 本再生医療の同意説明文書の内容をご理解いただけない方
- 妊娠している可能性がある方、妊娠を強く希望している女性、妊婦、授乳婦
- 20歳未満または80歳以上の方
予期される副作用・リスク
- 皮下出血
- 皮下血腫
- 皮下出血/皮下血腫を予防するために、骨髄穿刺の針の大きさを可能な限り小さくし、圧迫止血に十分な時間をかける様にしております。
- 穿刺部の不快感
- 骨髄穿刺時の不快感を最大限に抑える取り組みをしております。
このようなお悩みをお持ちの方に
- 歯周病や歯槽骨が薄くてインプラントができないと言われてお困りの方
※特に萎縮が高度で骨移植が必要な方が対象となります。
TE-BONE™について
歯槽骨が薄くなっている患者様に、インプラントを埋め込めるようにするため、肉体的負担が軽く、安全で短期間に、歯槽骨を再生する方法が開発されました。
これは、東京大学医科学研究所と株式会社TESホールディングスの共同研究で新規に開発された再生治療法で、患者様自身の幹細胞および血清を用いて作製された培養骨を移植して歯槽骨を再生させる治療法(TE-BONE™)です。
特徴
TE-BONE™は従来のインプラント治療の為の土台の骨づくり(6ヶ月〜12ヶ月おいてからインプラント治療)に比べて、治療期間が短く、かつ自己の細胞を使うため拒絶反応も無く、高い治療効果が期待できます。
何らかの疾患や外傷により歯槽骨が不足していてインプラントが出来ない方(特に、歯槽骨が5mm未満の高度吸収症例の方)、インプラントの安定性が得られなかった方など、これまでのインプラント治療に不安のある方が対象となります。
培養再生骨は3〜4ヶ月おいてからインプラント治療。
術後、培養骨は自分の骨に変わっていくので骨吸収はしにくく安定している。
歯槽骨再生治療の流れ
患者様へしっかりと事前の説明やカウンセリングを行います。
患者様を第一に考え、ご負担を最小限にとどめるべく治療にあたります。
STEP
口腔内科治療
歯槽骨を失った原因を診断し、治療することからはじめます。口腔内の疾患に関する治療はもちろんのこと、その疾患の原因である口腔内細菌環境の検査・診断により、骨減少を引き起こす歯周病菌などの細菌を特定し、繁殖を抑える治療を施します。
STEP
各種検査
血液検査、感染症の検査、CT・レントゲン撮影を行い、医師から十分な説明をお聞きいただき、患者様の合意を得た上で治療を開始いたします。
STEP
骨髄液の採取
局所麻酔の後、骨髄液と血液を採取します。血液は培養液に加えられた幹細胞の成長に必要となります。
STEP
培養骨の作製
骨髄間質細胞を1×107個程度まで増やした後、骨を作る細胞へと誘導します。そして、細胞を支える担体とあわせることで培養骨を作製します。培養骨はインプラントに対する接合状態がよく、骨の硬さについても本当の骨に近い硬さになります。
STEP
移植手術
培養骨を骨が薄い部分に移植します。手術は局所麻酔で行いますが、ご希望がございましたら鎮静剤を使用します。術後、口腔内を清潔に保つために専用の消毒液でうがいをします。移植後、培養骨は周囲の骨と一体化します。
STEP
インプラント施術
手術後約3ヶ月後、CTなどで歯槽骨の状態を確認し、骨が十分に再生されたと判断できましたら患者様にインプラントの埋め込み手術を行います。インプラントの埋め込み及び埋め込み後も必要に応じて担当医に定期的に受診いただくことになります。
歯槽骨再生治療の料金
カウンセリング・事前検査・血液、骨髄液採取・培養骨作製・移植手術・アフターフォロー
初診料 | 5,500円(税込) |
再診料 | 2,200円(税込) |
1ブロック 上の歯と下の歯の奥歯、前歯の6ブロックに分けます。 | 1,320,000円(税込) |
処置にかかる時間 | 骨髄液採取:約30分 移植手術:約2〜3時間 ※状況によって異なります。 |
通院の目安 | 検体(血液・骨髄液)を採取する1回と、培養骨を移植する手術、術後約3か月で歯槽骨の状態を確認、その後インプラント施術を行うための通院が必要です。 回数については医師とご相談ください。入院の必要はありません。 採取から加工し、注入するまでは4~5週間ほどを必要とします。 詳しくは医師にご相談ください。 |
当日治療について | 患者様に安心して診察を受けていただけるよう、完全予約制をとっております。 当日の診察をご希望の場合は、お電話にてお問合せください。 |
痛み | 歯肉をめくって骨を削るので、少し痛みと腫れがあります。 |
処置前後の注意点 | ・前処置 口腔内の環境を良くするため、歯石の除去を行ったり、細菌の量を減らし歯肉の腫れを抑えるためにプロバイオティクス治療を行います。 ・術後 歯肉を切開した後の縫い目を、できる限り早く完治させるため、喫煙は控えて頂きます。タバコを吸うと血管が収縮し、血液の流れが悪くなり、予後が悪くなってしまいます。 |
麻酔について | 骨髄液を採取する際に使用します。 |
安全性に関する情報 | これまで100症例以上の手術を行いましたが、100%成功しており副作用はなく、有害事象は1例も出ていません。 |
入手経路 | ご自身の血液・骨髄液から当院のCPCで培養した培養骨を使用いたします。 |
副作用/リスク | ご自身の細胞検体(血液・骨髄液)を用いる治療のため、アレルギーや拒絶反応のリスクは小さいと考えられております。 |